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標準報酬と保険料  

標準報酬と標準賞与額

 健康保険では、保険料は被保険者の収入に応じて決められます。しかし、被保険者の収入は、月によってもちがいますから、収入額そのままを計算の基礎にするのでは大変やっかいな仕事になります。
 そこで、計算しやすい単位で区分した仮の報酬を決め、被保険者の給料等をこれにあてはめ、保険料の計算をすることにしています。この仮の報酬を標準報酬といい、標準報酬月額は58,000円から1,390,000円までの50等級に分けられています。
 標準報酬は保険料を計算するときだけでなく、傷病手当金、出産手当金、埋葬料を計算するときにも使われます。
 標準賞与額は賞与の1,000円未満の端数を切り捨てた額で、上限は年度累計573万円です。

保険料

 健康保険の保険料には、一般保険料・介護保険料・調整保険料があります。各保険料は標準報酬月額および標準賞与額に保険料率を乗じて決められます。
 ただし、介護保険料については、健康保険組合に限る特例として、およそ5段階程度の所得段階別の定額負担とすることも認められています。

●一般保険料
 健康保険を運営する財源となる保険料です。標準報酬月額および標準賞与額に一般保険料率を乗じた額が徴収されます。一般保険料率は各健康保険組合の実情に応じて30/1000から130/1000の範囲内で決めることができ、事業主と被保険者の負担割合も、上限の範囲内で事業主の負担割合を多くすることができます。

■特定保険料
 新しい高齢者医療制度の創設にあわせて、健康保険の一般保険料が基本保険料と特定保険料に分けられています。特定保険料とは、後期高齢者支援金や前期高齢者納付金など、高齢者等の医療を支えるために健康保険組合が支払う費用にあてる保険料のことで、一般保険料をこのように区分することにより、高齢者等にどの程度支援が行われているのか、わかりやすくなります。

 

基本保険料・・・

医療の給付、保健事業などにあてる保険料

特定保険料・・・

高齢者等の医療を支える費用にあてる保険料

●介護保険料
 介護保険は全国の市区町村が運営する制度ですが、医療保険に加入する40歳以上65歳未満の被保険者および被扶養者(ともに介護保険の第2号被保険者)の介護保険料は、健康保険組合などの各医療保険者が一般保険料と一括徴収し、社会保険診療報酬支払基金へ納付することになっています。これを介護給付費納付金といいます。健康保険組合の介護保険料率は、この介護給付費納付金を40歳以上65歳未満の被保険者本人の標準報酬総額(標準賞与見込額の総額を含む)で割って算出されます。
 被扶養者についての介護保険料は、被保険者の保険料に含まれますので負担はありません。
 なお、40歳以上65歳未満の被扶養者(介護保険の第2号被保険者)を有する40歳未満もしくは65歳以上の被保険者などの特定被保険者の介護保険料負担については、各健康保険組合により独自に決められていますが当組合では徴収しておりません。



 各健康保険組合の介護保険料率と負担割合(原則事業主と折半負担)も、組合の実情により、自主的に決めることができます。

●調整保険料
 全国約1,400の健康保険組合は、高額医療費の共同負担事業と財政窮迫組合の交付事業(財政調整)を共同して行っており、この財源にあてるために調整保険料を拠出しています。
 この保険料率は、基本調整保険料率に、その組合の財政に応じた若干の増減率(修正率)を乗じて決められ、下記の一般保険料率に含まれています。


※保険料率については健保組合の財政状況により変更になります。

●育児休業中及び産前産後休業期間中の保険料免除
 育児休業期間中及び産前産後休業期間中の保険料は、事業主の申し出により被保険者本人分だけでなく事業主負担分についても免除されます。

標準報酬を決める時期

●就職したとき(資格取得時決定)
 就職すると同時に健康保険に加入することになりますので、標準報酬月額は初任給等を基礎にして決めます。

●毎年7月1日現在で(定時決定)
 標準報酬は年1回、全被保険者について決め直すことになっています。毎年、4月、5月、6月の給料等をもとに7月1日現在で決め直され、その年の9月1日から翌年8月31日までの1年間使われます。

●昇給などで給料等が大幅に変わったとき(随時改定)
 ベースアップや昇給などで、毎月決まってもらう給料等が大幅に変わった場合(従前と比較して2等級以上の差)、臨時に標準報酬を決め直します。

報酬の範囲

 健康保険でいう”報酬”には、給料、賞与、俸給、手当など、被保険者が労務の対償として受けるものはすべて含まれます。支払われ方が金銭であろうと現物であろうと、労務の対償であれば、含まれるわけです。まったく臨時の収入、たとえば慶弔金、退職金のようなものは除かれます。